認知症の非薬物療法その1-生活リハビリ!part1-
生活リハビリとは?
生活リハビリとは、日常生活で行う様々な動作をリハビリに取り入れたものです。
例えば、料理を行うことにより、手指の巧緻運動のリハビリになります。また、掃除を行うことにより両手両足の筋力の改善、全身の運動機能の改善につながります。
病院や訪問リハビリなどで行われる基本的なリハビリで基礎的な体力、運動機能、筋力などをつけ、それをデイサービスで引き継いで生活リハビリを行っています。
本日から数回に分けて、デイサービス自遊人グループで行っている生活リハビリを紹介したいと思います。
料理
料理は、特に家で食事の支度をしていた人(高齢者では助成に多い)に有効です。包丁を使うこともあり、一見危ないように思えるのですが、そこは昔取った杵柄。見事な包丁さばきを見せてくれます!
また、料理による生活リハビリの効果はそれだけではありません。「昔はね、私の料理をみんながおいしい美味しいって食べてくれたのよ!」と仰る利用者さんが多いのですが、その方にとって、料理は輝いていた時代に戻ることにもなります。これってよく考えると、認知症の非薬物療法としてもう一つ該当しませんか?
そうです。「自分が輝いていたころを思い出す」ことは、まさに回想法なのです。自然と2つの非薬物療法になるとは、料理ってすごいんですね。
いや、2つではありません。料理の重要ポイントには味、盛り付け、においなどがあります。料理を行うことによって、味覚、嗅覚、美的感覚の刺激にもつながるんですね~。
当デイサービスの利用者さんの主治医の先生から聞いたことがあります。「高齢者の食事拒否は、案外盛り付け一つで拒否がなくなることが多い。一品ずつ、ちゃんと皿に分けるだけで、食べてくれる。日本の料理の文化は、美味しさだけではなく、見た目の美しさも追及している。懐石料理を参考にするとよい」。まさにこの通りで、どんぶりやプレートでは全然食事を食べない人でも、一品ずつ皿を分けると、しっかり食べてくれることが多いのです!食事はにおいや味だけではなく、見た目も楽しむものなんだ!と強く感じました。
最後に
本日は、生活リハビリその1、料理について考えてみました。料理は、生活リハビリだけではなく、回想法にもなるし、味覚や嗅覚の刺激にもなるし、美的感覚の刺激にもなる、一石二鳥どころか一石四鳥にもなります。
それよりなによりも、おいしい食事を食べること自体が、楽しい時間を過ごし、ストレスの発散になります。
デイサービスでは、利用者さんと一緒に作る、手作りの料理が大切です!